法事の際に供える花の選び方・基本マナーやタブーを併せて解説
法事に欠かせないものの一つとして、お供えする花が挙げられます。しかし種類が多く、法事に適した花がわからないという人も少なくありません。そこで今回は、法事の際に供える花の基本マナーをはじめ、失敗しない選び方をご紹介します。
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法事で供える花の選び方
法事に供える花には、マナーが存在します。まずは、選ぶときにチェックしておきたいポイントについて見ていきましょう。
四十九日までは白色の花
四十九日法要までは、白を基調とした仏花を飾るのが一般的です。具体的な花としては、キク・ユリ・胡蝶蘭などが挙げられます。白以外を用いる場合もありますが、薄いピンクやクリーム色など、なるべく淡い色を使用しましょう。四十九日以降は、故人の好みに合わせることもありますが、派手な色は避けて、優しい色合いの花を選ぶのがおすすめです。
花の形状(スタイル)はアレンジメントもしくは花束
花を供える際には、アレンジメントもしくは花束が一般的です。アレンジメントは、コンパクトかつ既に器に生けられているため、遺族の手間をかけることなくすぐに飾れる点が魅力です。また花束は、花瓶を準備して生ける手間がありますが、祭壇・仏前・墓前など小分けにして飾れます。
生花がベター
花は、生花を選ぶのが最も適切とされています。どうしても生花を飾るのが難しければ、プリザーブドフラワーや造花で代用もできますが、できる限り生花を使用しましょう。
法事に向いている花
法事におすすめの花としては、主に以下のようなものが挙げられます。
- 菊
- ユリ
- カーネーション
- トルコキキョウ
- スターチス
- アルストロメリア
これらの花は、色合いが法事向けであることに加え、尊敬や愛情、思いやりや希望といった前向きな意味が多く含まれています。ゆえに故人を偲ぶ際に適しているといわれているのです。
法事にタブーな花
法事にタブーな花は、主に以下のような特徴を持つ花です。
- 毒がある
- 棘がある
- ツルがある
- 花弁が落ちやすい
- おめでたいイメージの強い色(赤など)
- 不吉なイメージの強い色(黒など)
この他にも、花粉が落ちやすい花は仏壇を汚す可能性があるため避けましょう。また、ドライフラワーも一旦花を枯らすことから、殺生や死を連想させるため使用しません。
法事で供える花の予算
予算の相場は、故人との関係によって変わってきます。友人・知人であれば5,000円~10,000円程、家族・親族であれば10,000円〜と考えておきましょう。
覚えておくと便利なその他のマナー
法事に適した花のマナー以外にも、飾り方といった細かいマナーも覚えておくと役に立ちます。
仏壇に飾るときは仏具を使う
花を仏壇に供える場合は、花立てなどの仏具を使って飾るのがマナーです。飾り方は、本尊に対して左側に花立て、中央に香炉、右側にろうそく台を置いて一直線に並べる「三具足(みつぐそく)」。三具足に、燭台と花立てをひとつずつ加える「五具足(ごぐそく)」などがあります。お寺の法事を行う場合は、宗派の方針に従って飾りつけをしましょう。
お供えする花の本数は奇数
仏壇にお供えする花の本数は、奇数がマナーとされています。奇数は割り切れないことから、故人との縁が切れない縁起のよい数字とされているためです。五具足で並べる場合も、奇数を意識して花束を同じ本数に分けて入れてください。
参列者が花を送るときの注意点
法事・法要に花を送る際には、前日か当日の早い時間帯に届けるようにしましょう。当日の場合は飾りつけの準備に時間がかかるため、予め時間が空きそうなタイミングを確認しておくことも大切です。またお悔やみのメッセージを添えること、送り主がわかるように立て札を付けることも忘れないようにしましょう。
故人を偲ぶコミュニケーションの一つとして適切な花を供えよう
花には様々な思いが込められており、法事を行う上で大切なアイテムです。だからこそ、マナーに気を付け、失礼のないお花を供えることが大切になります。お供えする花のマナーを知って適切なものを墓前に供えましょう。