お寺や神社は、お参りや祈願のために訪れた事がある方も多いでしょう。他にも、初詣やお祭りなどのイベントが行われる場所でもあります。このように、人生の節目やイベントで訪れることが多いですが、具体的にどのような違いがあるのかご存じでしょうか。

この記事では、お寺と神社の違いについて解説します。それぞれの参拝方法や祀ってあるものまで詳しくまとめているため、どのような違いがあるのか知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

この記事を読むための時間：3分

お寺と神社の違い

お寺と神社は、似ていますが様々な点で異なるところがあります。どのような違いがあるかについて解説します。

お寺とは

お寺では「仏教」を信仰しています。仏教とは釈迦（ブッタ）を教祖として崇拝している宗教です。修行して悟りを開くことで、輪廻転生の輪から解放されると言われています。お寺は僧侶が日々の修行や法要を行う場であり、名前には「寺」の他に「院」「庵」「大師」などがつけられる場合があります。

神社とは

神社では「神道」を信仰しています。神道には決まった教祖や教えがありません。そのため、仏教のように「教」を使わず「道」という言葉が使われています。神道では、自然・物・人・土地などそれぞれに神が宿っているという「八百万の神」という概念があり、あらゆる存在が神として崇拝される対象です。

神社に使われている名前には「神社」の他に「神宮」「宮」「大神宮」「大社」「社」などがあり、規模や格式によって異なります。

お寺と神社の参拝方法

ここからは、お寺と神社の参拝方法についてそれぞれ解説します。

お寺の参拝方法

お寺の参拝は、以下の手順で行います。

• 山門で一礼して参道を歩く
• 手水舎で手と口を清める
• 常香炉がある場合は線香の煙を浴びる
• お賽銭を奉納する
• 本堂や仏像の前で手を合わせてお参りする
• お参りが終わったら深くお辞儀をする

神社との大きな違いは、お参りをする時に静かに手を合わせる点です。また、上記手順は一般的な参拝方法であり、お寺や宗派によって細かい違いがあります。

神社の参拝方法

神社の参拝は、以下の手順で行います。

• 鳥居の前で一礼して参道の左右どちらかの端を歩く
• 手水舎で手と口を清める
• お賽銭を奉納して鈴を鳴らす
• お辞儀を2回し、拍手を2回し、最後に1回礼をする

神社によって、参拝方法が異なる場合もあります。

お寺と神社の建物

ここからは、お寺と神社それぞれの建物について解説します。

お寺の建物

お寺には、以下のような建物があります。ただし、宗派やお寺によっては置いていない場合もあります。

• 伽藍（がらん）：礼拝の対象となるものを祀る場所
• 僧房：僧侶が移住する場所
• 山門：お寺の入口にある門
• 本堂：本尊が安置されている場所
• 仏塔：釈迦の遺体や遺物の一部を安置している場所
• 手水舎：水で手や口を清める場所

山門をくぐる時には、敷居を踏まないように注意しましょう。

神社の建物

神社には、主に以下のような建物があります。

• 鳥居：神社の入口にある門であり、神社の象徴
• 本殿：神様が祀られている神社の最も重要な建物
• 拝殿：参拝者が神前で手を合わせる場所
• 手水舎：水で手や口を清める場所

拝殿に向かう参道の中心は、神様の通り道と考えられている場合が多いため、通る際は左右のどちらかを歩きましょう。

お寺と神社に祀られているもの

お寺と神社に祀られているものも、異なることをご存じでしょうか。

お寺に祀られているもの

お寺に祀られているのは「仏像」です。仏像は本堂に祀られており、大抵の場合は参拝者から見える場所に安置されています。

神社に祀られているもの

神社に祀られているのは「御神体」です。御神体とは神社が信仰する神様が宿っているとされているものを指します。信仰するものによって御神体は異なるため、鏡や剣が祀られている場合もあれば、山や滝などの自然物を祀っている場合もあります。基本的に御神体は神聖なものとして、人の目に触れない場所に安置されている場合が多いです。

お寺と神社の違いを知って正しい方法で参拝しよう！

お寺と神社は、信仰の対象や参拝方法、建物や祀っているものなどが違います。お参りやイベントで訪れることが多い場所ですが、それぞれの違いを詳しく知ることで、より違った見方ができるでしょう。